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屋根塗装は3回塗りが基本?スレート屋根は塗装しないほうがいいのか徹底解説
屋根は家を雨や紫外線、風雪から守る最前線にあるため、常に過酷な環境にさらされています。
そのため、定期的なメンテナンスが不可欠です。
中でも一般的なメンテナンス方法が「屋根塗装」ですが、次のような疑問を持つ方は多いのではないでしょうか?
屋根塗装は「3回塗り」が基本って本当?
スレート屋根は塗装しないほうがいいって聞いたけど本当?
この記事では、屋根塗装における基本的な工程や、スレート屋根の塗装の必要性について詳しく解説します。
屋根塗装を検討中の方、業者選びで失敗したくない方は、ぜひ最後までご覧ください。
1. 屋根塗装はなぜ必要なのか?
まずは、なぜ屋根塗装が必要なのかを理解しましょう。屋根塗装は単なる外観の美しさを保つためではなく、屋根材そのものを守る重要な役割を担っています。
1-1. 防水性を保つ
屋根材の表面には防水性を保つための塗膜があり、この塗膜が紫外線や雨風によって少しずつ劣化していきます。
塗膜がなくなると雨水が屋根材に染み込み、ひび割れや雨漏りの原因になります。
1-2. 屋根材の寿命延長
塗装をすることで、屋根材そのものの劣化を防げます。
特にスレート屋根は塗装をしないと脆くなり、最終的には屋根の葺き替え工事が必要になることもあります。
1-3. 美観の維持
屋根は外観の印象を大きく左右する部分です。
塗装することで色あせや苔・カビを防ぎ、美しい外観を維持できます。
1-4. 遮熱・断熱効果
近年は遮熱塗料や断熱塗料も登場しており、夏場の室温上昇を抑えることで光熱費削減にもつながります。
2. 屋根塗装は「3回塗り」が基本
屋根塗装では下塗り・中塗り・上塗りの3回塗りが基本です。
もしこの工程を省略すると、耐久性が大きく下がり、数年で塗膜が剥がれてしまうこともあります。
2-1. 3回塗りの工程と役割
それぞれの工程には明確な役割があります。
下塗り
シーラー、プライマー
屋根材と塗料の密着を高める。塗料の吸い込みを防ぎ、仕上がりを良くする。
中塗り
上塗りと同じ塗料
塗膜の厚みを確保し、耐久性を高める。
上塗り
上塗り塗料
外観を整え、紫外線や雨から屋根を保護する。
2-2. 下塗りが重要な理由
スレート屋根や金属屋根は下地が非常に吸水しやすい素材です。
下塗りを行わないと上塗り塗料が定着せず、数か月で剥がれたり、ムラが出たりする恐れがあります。
特にスレート屋根では、劣化が進んでいる場合「下塗りを2回行うダブルプライマー工法」が推奨されることもあります。
2-3. 2回塗りではダメなのか?
2回塗りでは塗膜の厚みが不足し、耐用年数が短くなります。
業者によっては工期短縮やコスト削減のために中塗りを省くケースもありますが、それは手抜き工事にあたります。
屋根塗装を依頼する際は、必ず「3回塗りで施工されるか」を確認しましょう。
3. スレート屋根は塗装しないほうがいい?
インターネットで「スレート屋根は塗装しないほうがいい」という情報を見かけることがあります。
結論から言えば、これは一部誤解を含む情報です。
3-1. スレート屋根とは?
スレート屋根は薄い板状の屋根材で、軽量・低コスト・デザイン性が高いという理由から、現在最も普及している屋根材です。
しかし、セメントを主成分としているため防水性が低く、塗装による保護が必須です。
3-2. 「塗装しないほうがいい」と言われる理由
スレート屋根の塗装に関する誤解は、主に以下の理由から生まれます。
理由1. 劣化が進みすぎて塗装しても意味がない
スレートが劣化して反り返ったり、割れたりしている場合、塗装しても寿命を延ばす効果はほとんどありません。
この場合は塗装ではなく葺き替えやカバー工法が必要です。
理由2. タスペーサーを使わないと雨漏りの危険
スレート屋根は板同士が重なっており、塗装時に隙間を完全に塞いでしまうと、雨水が排出されず内部に溜まり、雨漏りの原因になります。
これを防ぐために、タスペーサーという部材を使用して隙間を確保する必要があります。
もしタスペーサーを入れない業者に依頼すると、逆に屋根を傷めてしまうことになります。
理由3. 一部のスレート材は塗装が不要
最近はガルバリウム鋼板や、塗装不要な高耐久スレート材も登場しています。
これらは塗装をする必要がないため、「塗装しないほうがいい」という表現が広まっています。
3-3. 結論:塗装が有効なスレート屋根も多い
劣化が軽度で、下地がしっかりしているスレート屋根なら、塗装は非常に効果的です。
定期的に塗装を行えば、屋根材本体の寿命を20年以上に延ばすことも可能です。
4. スレート屋根を塗装する際の注意点
スレート屋根を塗装する際には、次のポイントを必ず確認しましょう。
4-1. タスペーサーの使用を確認
塗装時に隙間を塞がないよう、必ずタスペーサーを使用します。
業者が「不要です」と言う場合は注意が必要です。
4-2. 下地補修をしっかり行う
ひび割れや割れがある場合は、補修してから塗装します。
補修を怠ると、数年で雨漏りが発生する可能性があります。
4-3. 適切な塗料を選ぶ
スレート屋根には以下の塗料がよく使用されます。
塗料の種類
耐用年数
特徴
シリコン塗料
10~13年
コストと耐久性のバランスが良い
ラジカル塗料
12~15年
紫外線に強く近年人気
フッ素塗料
15~20年
高耐久でメンテナンス回数を減らせる
4-4. 施工実績が豊富な業者を選ぶ
スレート屋根は施工の正確さが非常に重要です。
見積もり時に以下の質問をすると、信頼できる業者かどうか判断しやすくなります。
「3回塗りを実施していますか?」
「タスペーサーを使用しますか?」
「下地補修はどのように行いますか?」
「これまでの施工事例を見せてもらえますか?」
5. 屋根塗装のサインとタイミング
スレート屋根の塗装は10年に1回が目安ですが、環境によってはそれより早く劣化することもあります。
以下の症状が見られたら、塗装を検討しましょう。
色あせや艶がなくなってきた
苔やカビが目立つ
表面が粉っぽくなる(チョーキング現象)
ひび割れや反りが見られる
雨漏りが発生した
6. まとめ
ポイント
屋根塗装の基本
下塗り・中塗り・上塗りの3回塗りが必須
2回塗りのリスク
塗膜が薄く、数年で剥がれる可能性大
スレート屋根は塗装が必要?
劣化が軽度なら塗装が有効。重度なら葺き替え
注意点
タスペーサー必須、下地補修を忘れずに
塗装サイクルの目安
10~15年に1回
7. まとめ:屋根塗装は「正しい施工」と「適切なタイミング」が重要
屋根塗装は、家を長持ちさせるために欠かせない工事です。
特にスレート屋根は塗装によるメンテナンスが不可欠であり、3回塗りが基本です。
ただし、劣化が進みすぎている場合や特殊な屋根材の場合は、塗装ではなく葺き替え工事が適切なケースもあります。
屋根塗装を検討する際は、施工実績が豊富で信頼できる業者に相談し、適切な診断を受けることが成功のポイントです。
定期的な点検と早めの対応で、屋根を長持ちさせ、住まい全体を守りましょう。